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精神的(心理的)問題

アパシー症候群

 大学に入ることを目標として勉強してきた受験生が、大学に入学することによって、目標を喪失してしまい、意欲がなくなり無気力になる状態で、いわゆる五月病と呼ばれたりします。また、大学を卒業して希望の会社に入社しても、無気力に襲われるような場合にも、同様な状態が生じます。

 実際は、目標を喪失するというよりは、目標を見出していかなければならない状況に追い込まれるために、自分の心を麻痺させて、そこから逃避しようとしている可能性があります。

空の巣症候群

 中高年の主婦が、それまでに生きがいにしてきた子どもが、成長し次第に親を離れ独立や結婚などで自立していくときに、対象を失い、このことが強いストレスとなり、うつ状態や不定愁訴が生じるようになる場合です。心にポッカリと穴があいたような喪失感や虚脱感に襲われます。この症候群の名称は、雛鳥が巣立った後の空になった巣に、たとえられています。

 また、一方で、子育てを終えた主婦が、その後、夫と、どのように、人生を歩んでいくかは、大きなテーマとなって行きます。このことには、それまでの夫婦の関係のあり方が大きく影響してきます。

不登校と引きこもり

 身体的にも知能的にも問題がないのにもかかわらず、何らかの心理的問題によって、登校を、嫌がって、しないか、あるいは、したくても、できない状態をいいます。不登校は、幼稚園から大学にいたるまで、いずれの場合に生じるのですが、高学年になって社会からの逃避的な意味合いが強まってくると、引きこもりと呼ばれることが多くなります。

《症状》
 朝方、登校時に、腹痛や頭痛、下痢、めまいなどの症状を訴え、学校へ行けなくなります。家族が説得したり叱責しても、登校しなくなります。家では、普通に振舞うことができ、夕方や休みの日には、身体症状も改善し、外出することもできまるようになります。「明日は学校へ行く」と言うこともありますが、翌朝になると同じことを繰り返します。

 無理に登校させようとすると、劣等感を持ったり自責的になりうつ状態、無気力や、逆に、反抗、暴力、引きこもりなどを生じます。

 引きこもりでは、社会参加への義務感や周囲からの圧迫感、それらが実現できないことによる自責感や劣等感が生じ、不登校の場合と同様に、うつ状態、無気力や、反抗、暴力などを生じていきます。

 不登校も引きこもりも、その影には強い不安があって、追いつめられていて、切羽詰っています。表面上は、不真面目や平静に見えても、それはそうするしか仕方がなくやっていることです。このような場合には、親が不安になって焦ってしまい、それを子どもにぶつけてしまいやすくなります。あるいは、逆に、親が、子どもがそのような状態にあることを自分のせいにしてしまい、自分を責めてしまうこともあります。これらは皆、子どもの問題に巻き込まれているために生じているといえるでしょう。

家庭内暴力

 子どもが、ほかの家族に対して暴力をふるうようになる状態です。ここでは、統合失調症などの精神障害によるものではなく、家庭外では暴力的傾向は認められない場合を家庭内暴力と呼ぶことにします。主に中学高校生に生じ、両親や兄弟、祖父母などのうち弱い人達に向けられます。不登校や引きこもりが長期間続いた後に、突然に始ることが多いようです。母親が、医療機関や相談機関などの専門機関に相談に訪れることが多いのですが、大切なことは、親の罪悪感に対する対処です。それでなくても、内心、親はとても傷ついていますので、父親にも協力してもらい、両親として、まずは十分に時間をかけて、今、何が起こっているかを理解していくことが必要です。状況を十分に理解すること無しには、対処することはできません。しかしながら、このことにかなり時間がかかるので、その間、暴力が激しくなった場合などに、一時的な対処法を相談して行くことを並行します。対処することによって、重要な情報が得られますし、何も対処しないわけにはいかないからです。

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